戦後80年とポーたまの悲劇

今年は「戦後八十年」の節目の年。
ご縁をいただき、沖縄で開かれた慰霊祭に参加させていただきました。

平和記念公園とひめゆりの塔を参拝し、手を合わせながら、静かに80年という歳月を思いました。
「戦後」という言葉の重みは、年々変わっていくものだと実感します。

私が子どものころ、50代や60代の方々は「みんな戦争を知っている人たち」というイメージでした。
それが今では、80歳でも戦争を経験していない方が大半という時代。

昔「戦争を知らない子どもたち」という歌がありましたが、

いまや

「戦争を知らない大人たち」

「戦争を知らない社会」

となっているのかもしれません。

もちろん、それは平和が続いている証。
素晴らしいことです。
けれど同時に、戦争の記憶をどう受け継いでいくのか、という課題も感じました。

…と、そんな静かな気持ちを胸に、帰り道、那覇空港へ。
飛行機までの時間、息子へのお土産でも買おうかと空港を歩いていると、長い行列を発見。

「ポーたま」なるお店。


なるほど、スパムおにぎりが沖縄風になったようなアレですね。
せっかくだからと私も並び、じっくり

45分
「お父さん、いいお土産買ってきたぞ!」と、東京に持って帰ったところ——

息子、ひとこと。

「それ、東京駅で売ってるやつじゃん。」

「……うん、そうなんだよね。」

いつの間にか「ご当地グルメ」は「全国区」になってたんですね・・・。
でもほら、沖縄で並んだ分だけ、味もきっと違うから!(たぶん)

戦後80年、時代は進んでいます。
戦争の記憶も、そしてお土産の定義も、日々アップデート中。

でも、祈りのこころだけは、変わらずに。

もし、どこかの空港で行列に並んでいる私を見かけたら、そっと声をかけてください。
「それ、東京にも売ってますよ」って。笑

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