『牡丹華』(ぼたんはなさく)

こんにちは明俊です。
先日の四国88ヶ所お遍路で愛媛県の四国中央市に宿泊しました。

ここは日本一の紙のまちで、その紙を使って「書道パフォーマンス甲子園」が毎年夏に開催されて、全国から高校生パフォーマーが「書・美・技」を競います。2010年には映画化、来年の万博では『書道パフォーマンス甲子園inEXPO(特別大会)』として世界の舞台へ
ぜひ検索→https://www.city.shikokuchuo.ehime.jp/site/shodo-performance/

私、このまちにとても思い入れがあります。

多くの方に惜しまれつつ鬼籍に入られた高校時代の恩師の生まれ故郷が四国中央市川之江町なんです。

 

恩師のお見送りをきっかけに知り合った従姉妹さんが、地元の書道ガールを孫にもつ ハルさん(勝手に呼んじゃっています)。

お遍路でこのまちに宿泊することは急な予定変更や夜到着ということもありハルさんには敢えてお伝えしませんでした。
お宿のフロントの女性と恩師のことやハルさんの事を話していると、

お住まいもごく近くとわかり

「ほんなら、連絡入れてみた方が良い・・・、近くまで来てるのに勿体無い・・・」と促されました。

夕食どきでもあるので迷いつつもご連絡を入れてみると、是非寄ってと声をかけて頂きご自宅へ向かいました。

玄関先で失礼致しますと申し上げましたが、ハルさんのご主人様も是非にと仰って頂きお邪魔することになりました。

いろいろなお話をして、帰り際にハルさんから

「今晩泊まるんやったら、明日の朝寄ってもらいたいところがあるから良かったら是非と・・・」

翌朝に伺ったのは「高野山真言宗 吉祥院 宅善寺」さま。

恩師のご実家があったところからもすごく近いところでした。
山門をくぐると・・・なんと見事な たくさんの牡丹

ハルさんはこのお寺に御報謝(お手伝い)によく行ってあり、この日も早朝6時ころから
牡丹のお手入れやお掃除に行っているところにお邪魔させていただきました。
その牡丹に魅了されているところに、朝の忙しい中を御住職さまが出てこられて本堂へもどうぞと仰って下さり、立派な仏さまを拝ませて頂き、その上に御住職の奥様からは菓子盆に乗り切れないほどのお菓子やお茶まで御接待して下さいました。
見事な牡丹にご本堂の仏さま、掃き清められて手入れの行き届いた境内にとても清々しく有り難くもお浄土を感じました。

牡丹の花の見頃は短め、大輪の花を雨から守るために「傘を差し掛けます」

見事な牡丹は花の王様「花王」と呼ばれていて、お寺にある曼荼羅(胎蔵界)にもたくさん描かれています。また寺社仏閣などには牡丹に加えて唐獅子が描かれていることがあります。

牡丹は「花王」、唐獅子は「百獣の王(ライオン)」を表してどちらも力強いものの象徴。
その唐獅子にはこんな諺があります
『獅子身中の虫』(お経の一節)
強い唐獅子にも一つだけ恐れるものがあり、それは唐獅子の体毛に寄生する虫で

やがて皮膚を破り内臓に食らいついて獅子の身を滅ぼすそうです。
しかし、その虫は牡丹から滴り落ちる露にあたると死滅することから、獅子は牡丹の下で夜休むという言われがあり「寄生し共

存しているかのような虫(私たちの煩悩)は身を滅ぼしかねない存在」つまり唐獅子は私たち人間で、牡丹は仏さまを表しています。

唐獅子牡丹は、仏さまが私たちを気づきを促してそして戒めていただけます。
やっぱりこの地はお浄土でした(恩師がみせてくれたのでしょうか)

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